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「鋼」を知り尽くす匠の技

私たちの製造は、鍛造、上げ打ち、焼き入れ、焼戻し、表すり、色付け、裏刃と切刃の重研削と仕上げ研磨、 組立、調整(合い刃どり)をはじめとして、いくつもの工程を経てなされます。その工程ごとに鋼(ハガネ) を知り尽くした匠の技と未来を見つめた新技術が生かされています。

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鍛  造  |  Fire Forging

 鋼を鍛える「火造り鍛造」

火造りとは鍛造のことを意味します。鍛造は文字通り「鍛えて造る」ことです。 「鉄は熱いうちに打て」の諺のように、鋼(はがね)は高温に熱して叩くことに より強靭さを増すと同時に、目的の形となり後工程が容易になります。

火造り鍛造は、古くは親方が金箸で赤く熱した地金を持ち、一方の手で小槌を持ち、向槌(先手)と一緒に打ち鍛える熟練を要する重労働でした。この作業は現在ではスプリングハンマーや大型のエアスタンプが使われています。

しかし、作業の形態は変わっても伝統の技術は今日にも生かされています。鋼の熱し方ひとつにも最適な温度があります。ハンマーを打つ強さやリズムで完成度が左右します。その微妙な違いを五感で見極めます。

弊社の火造り鍛造の技術は、鋼だけでなくマグネシウムなど特殊素材の加工にも生かされています。

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研   磨  |  Polishing

 切れ味が決まる「裏研ぎ」

「鋏は裏で切る」「鋏は裏が命」といわれます。一般的には鋏の表面の刃を気にしがちですが本来は裏刃こそが鋏の心臓部分であり裏研ぎにより鋏の切れ味が大きく左右します。一見すると鋏の裏側は真平らに見えまがそうではないのです。鋏は2枚の刃をかみ合わせて切るという構造になっています。切れ味を良くするには刃の一点が当たるようにする必要があります。そこで、鋏の裏にはソリやサワ (スキ)やネジリ(ヒズミ)がつけられています。このソリやサワやネジリをどのように付けるかは、非常に難しい技術を必要とし ます。1本1本手作業で行われる裏砥ぎは代々受け継がれた伝統外山刃物の世界に生き続ける「技」です。

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合 刃  |  Adjustment

 鋏を整える「合い刃どり」

鋏づくり最終段階の工程で熟練の職人が五感を働かせて1丁1丁の鋏の調子を整え切れ味を最良の状態に仕上げます。鋏は一枚刃の包丁や刀と違い、動刃(丸)と静刃(角)の2枚が噛み合わさって初めて切るという役割を果たします。たとえばカシメの締め具合が強すぎても弱すぎても鋏の使い勝手はよくありません。よい鋏の証であるシャキシャキとした軽やかな音や鋏を手にしたときのシックリとした握り具合は絶妙な合い刃どりで生まれます。

 NC研磨機による精密刃付け

NC(数値制御)とは製品の形などを数値に置き換えて、コンピュータによって工作機械などを自動制御する方式です。NCの特長は精度が高く均一な工作が可能なことです。弊社ではNC研磨機を使用して一部の鋏の精密な刃付けを行ってい ます。NC研磨機は数値データを入力しなければ動作しません。そこで、どのような数値をインプットするか。「最良の刃付けとは」を知り尽くした熟練の工員と、NC操 作に長けた若い技術者が二人三脚で弊社独自のプログラムを組んでいます。研ぎ澄まされた日本刀を思わせる外山刃物ブランドの各種鋏はまさに伝統の技と最新の技術・設備のコラボレーションによって生み出されたものです。

 産業ロボットによる製造ライン

ムダ、ムリ、ムラをどのように減らすかは製造現場に常に問われる課題です。この解答のひとつが現場の発想から生まれた産業用ロボットによる製造ライン の構築でした。現在おもに板物(抜ぎ物)の鋏の刃付けがこれによってなされています。どのように省力化してコストの削減をはかるかまだまだ発展途上です。弊社は これからも、チャレンジを続けてまいります。

 セラミックス加工品

従来の製品とは別に新しい素材を用いた製品の製造もおこないます。たとえば、電気絶縁性の高いセラミックスを刃部に採用した光ファイバー・ケー ブル用の専用カッター(委託製造)もその一つです。セラミックスは非金属や金属の酸化物や炭化物などの無機物質を原料として熱処理によって得られた素材です。とくに耐熱性や耐薬品性また高い電気絶縁性など 様々な特長をもったセラミックス素材があります。しかし、セラミックスは一種の焼き物でもあり割れやすいといった性質も特徴です。そのために各工程での扱いには細心の注意が必要となり刃付けはダイヤモンド砥石を装着した専用研磨機などで行います。

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